生まれてきた方すべてに終わりは訪れます。近いうちかもしれませんし、10年、20年後もしくはもっと先かもしれません。ご自身が亡くなった後、残された家族に苦労をかけたいと思う方はいないはずです。生前整理によって遺品整理をする家族への負担を軽くしましょう。
この記事では、生前整理の目的と、取り組み方についてご紹介します。
生前整理の目的とは
生前整理とは、言葉どおり生きているうちにあなたの財産や身の回りの整理をしておくことです。生前整理を行うことで身の回りがスッキリし、あなたが亡くなった後に家族が行う遺品整理が楽になります。
<残された家族への思いやり>
ご自身の死について考えたことはありますか?自分自身の死についてしっかり向き合って行動できている方は少ないのではないでしょうか。亡くなった後のことなんか考えてもしょうがないと思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、あなたが亡くなった後に遺品整理で苦労するのは残された家族です。残された家族の方が苦労しないよう、生前整理をやっておきましょう。
<生前整理はあなた自身のためにもなる>
生前整理は家族のためではなく、あなた自身のためにもなります。財産の整理をすることにより、何を所有しているか明確に把握できます。身の回りの整理をすることで、人生を振り返るいい機会になります。忘れていた思い出の品が出てくるかもしれません。いらなものを処分することで身も心も軽くなり、改めて前を向いて生きていくことができます。
生前整理の具体的な内容と始め方
生前整理を行う目的はわかっていただけたでしょうか。では、どのように生前整理を始めればいいのか、具体的なやり方についてご紹介します。
<所持している財産のリストアップ>
あなたが今現在何を財産として所有しているか全て把握していますか?貯金・土地・有価証券・車など金銭的価値があるものをリストアップしましょう。骨董品や宝石・美術品なども忘れずに記載しましょう。リストには、その財産がある場所や金庫にある際には暗証番号を明記しておくと残された家族が困ることが少ないでしょう。リストを作成したら生前贈与で相続税の削減が出来ないかなど弁護士や行政書士など専門家への相談も視野に入れてみるといいでしょう。
<いらない・使わないものを捨てる>
50年、60年と長く生きてこられると、どうしても物は増えてきてしまいます。貰い物や買ったけど着なくなった服など収納されているだけのものは結構あるのではないでしょうか。捨てるのに迷ってしまうものとしては、洋服や思い出が詰まったものでしょう。洋服に関しては、まだ着るかもしれないから置いておこうと考えていると一向に捨てられません。一年以上来ていないものは捨てましょう。お気に入りの服さえあれば十分です。
思い出の品は金銭的価値があるものを除き写真を撮ってから処分してしまうというのはいかかでしょうか。写真も場所は撮りませんが、データ化しておけば場所もとりませんし色褪せることもありません。念のためバックアップは取っておきましょう。ものが減るとスペースが増え見た目も気持ちもスッキリします。ぜひ挑戦してみてください。
<残すもの基準>
あなた自身の基準でものを捨てることは可能ですが、あなたが入らないものと思っていても家族にとっては大切なものの可能性もあります。身の回りの整理をする前に家族と相談して、残しておいて欲しいものを聞いた上で「捨てる」作業に入りましょう。
基本的に残したいと思うもの以外は捨ててしまいましょう。まだ使えるかもという程度のものであれば捨ててしまいましょう。そうすることによって、必要なものだけが残り今後、ものを探すときにそれがある場所がわかりやすくなります。
<捨てるもの処分方法>
整理を行えば捨てるものが大量に出てしまうかと思います。ご自身で処分することも可能ですが多くの手間と時間がかかってしまいます。その場合どのように手間をかけずに処分する方法をご紹介します。
不要品回収業者
生前整理を行えば、大量に不用品が出てくるでしょう。そういったものをまとめて引き取ってくれる業者があります。ゴミの分別をする手間も省けて、処分の時間が早く済みます。
生前整理業者
業者の中には生前整理や遺品整理を中心と行っているところもあります。そういった業者はあなたの思い出が詰まった品など大切に扱い、整理を行ってくれるでしょう。不用品の分類分けや、買取可能なものは買取も行われ利用経費もお得になります。
エンディングノートと遺言書
あなたが亡くなった後に、生前に伝えたかった情報や遺品整理や財産分与撫で家族が困らないように情報を記載しておきましょう。
<エンディングノート>
まずは、ご自身の戸籍・生年月日など個人の情報を明確にしておきましょう。生前に伝えたかったことや、あなたの死後にどのような葬式を行って欲しいのかお墓・葬儀に読んで欲しい方などを記載しておきます。個人の明確な情報・財産の置き場所なども記載しておくといいでしょう。法的な効力は持ちませんが気兼ねなく何でも書くことができるので思い残すことのないように書きましょう。
<遺言書>
あなたの死後、財産をどのようにしたいかという意思を記載しておきます。遺言者が亡くなった後に法的な効力が発揮されます。ご自身のみで作成も可能ですが、規定の書式で作成されていない場合には、法的効力が無効になる場合もあるので注意が必要です。ご心配な方は多少の費用はかかりますが、公証人に公証役場で作成してもらう公正証書遺言という遺言方法が確実な方法です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
生前整理立いてご理解いただけたでしょうか。もしご両親に生前整理をすすめる場合は、直接的な言い方ですと嫌な思いをされる方もおられますので、それとなく話をしてみてください。生前整理はご両親とそのご家族皆さんのためになりますので、しっかり話し合い前向きに考えていきましょう。
これを機に生前整理を行い、家族みんなが人生を楽しく送れるようにしましょう。
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