日本料理と合うワインをご紹介したいと思います。最近では割烹や料亭でもワインを取り扱っているお店が増えています。それだけこの組み合わせが定着しているということです。一般家庭で食べられる料理とワインの組み合わせを今回は提案していきます。
世界にも認められた国産ワイン
ワインと言えばフランスやイタリア産を思い浮かべるかもしれません。
しかし今では国産のワインも国際コンクールで評価される程認められています。
海外と同じワイン作りでは日本の環境に合わず、独自の方法を何度も試さなければなりませんでした。幾度と繰り返した結果、日本固有のブドウの栽培に成功、美味しいワインを作れるようになったのです。
日本でのワインづくりは苦難の連続
日本のワインが世界に認められるまでの道のりは険しいものでした。
海外からは「水っぽいワイン」との評価を受けていました。
この原因はワインを作る上で欠かせないブドウにありました。一般的にワインづくりに適しているブドウの糖度は20以上とされています。しかし日本のブドウ糖度は18度、わずかに届きませんでした。梅雨があり雨が多い日本では海外の栽培方法も適応されず苦難の道が続きます。
画期的な栽培方法が成功のカギ
やっと効果が出たのは、ブドウを育てる畑に工夫をした結果です。
畑に盛り土をすることでブドウの甘みが増し糖度が23度にまで上昇することに成功しました。これにより世界にも認められるワインが誕生することになるのです。
日本料理と日本産のワインは一緒に味わいたいもの。国産ワインの情報を織り交ぜつつお届けします。
タラの白子で、白子ポンズ和え
日本料理の先付の定番です。濃厚な白子を、さっぱりしたポン酢と、もみじおろし、ネギ、七味と一緒に食します。すごく簡単にできるのに、この1品が、テーブルにあると、本格的な割烹料理屋のようになります。
【白子ぽん酢和えと合うワイン】
熱燗できゅっと行きたいところですが、ワインにも、ホットワインと言って、温める飲み方があるのです。130mlくらいだと、レンジで1~2分で、ホットワインが作れます。
ホットワインには、オレンジや、ジンジャー、ハチミツなどもいれるのですが、食事の時は、入れなくてもいいかと思います。お好みで、ジンジャー(しょうがのおろし汁)を数的たらしてもおいしいです。風邪ひきそうな時にも、このホットワインは効きます。
おすすめのワイン銘柄は、
シャトー酒折 甲州・ドライ
食事を選ばない、あっさりとした風味ですので、もちろん冷たくしても、ホットワインでも使えるワインです。まずは、冷やして、飲んでみて、終盤は、ホットにして味わってみてはいかがでしょうか。
サバの味噌煮
サバを酒・みりん・味噌・しょうゆで煮た料理です。サバに火が通りすぎるとパサついてしまうので注意が必要です。隠し味に赤ワインを使うのもおすすめです。赤みそと赤ワインの濃厚さが、肴の臭みを消して、コクを出します。
【サバの味噌煮と合うワイン】
隠し味にワインを使っているので、赤ワインでもいいのですが、ここは、やはり魚料理ですので、白のスパークリングがおすすめかと思います。
マンズ 甲州 酵母の泡
上品で、芳醇な香りなのですが、お値段はリーズナブルです。1本、1600円位で販売されています。あの伊勢志摩サミットで、振舞われたワインです。爽やかな甘味ですから、日本料理に合います。普段の家庭料理で、気軽に楽しむのに、ぴったり合う味わい、価格のワインだと思います。
ちらし寿司
ちらし寿司は酢飯にマグロ・イカ・イクラ・ウニ・アナゴなどの海鮮類や、高野豆腐・しいたけといった食材の上に錦糸卵を乗せた料理です。
最近は、アボカド、生ハムなどをのせて、または、スモークサーモンと、カマンベールチーズをのせるなど、すし飯も、色んな風味とあいますので、アレンジが楽しめる料理です。
【ちらし寿司と合うワイン】
甘口のロゼワイン、それも軽い発泡性を感じるタイプがおすすめです。
おすすめのロゼワインは、
ミラヴァル ロゼ コート ド プロヴァンス/フランス
これだけ、日本産のワインじゃないのですが、上品な香り、味と日本料理にぴったりなので、お勧めします。
あのブラットピットが所有しているワイナリーが醸造したロゼです。華やかな、すみれとキイチゴの香りがします。お刺身などとも、上手く調和する味わいです。
イカのワタ炒め
お刺身にできる新鮮なイカのワタを使った料理です。お惣菜としても酒のつまみとしても頂けます。イカのワタを抜き味噌・砂糖を加えて混ぜ炒めます。アクセントに唐辛子を入れるとスパイシーに仕上がります。新鮮なイカなら、完全に火を通す必要はありません。
少しレアな状態がベストな状態で美味しく食べられます。
【イカのワタ炒めと合うワイン】
ココ・ファーム ’16 農民ドライ 白
香りは、グレープフルーツ、はっさくなどの柑橘系と、青りんごなどの香りがします。
口に含むと、爽やかな香りと、ゆずとかカボスのような日本の柑橘系の香りがしますから、和食にはとても合います。魚介系の癖のある味わいにも、すっきり合わせてくれます。
数の子
おせち料理として定番の数の子。数の子はニシンのたまごです。小さな粒状なことから、子だくさん、子孫繁栄という意味合いが持たれるようになりました。数の子はかつおと昆布だし・薄口しょうゆ・みりんで味をつけます。調理のポイントは塩加減です。水つけの際に塩加減を確かめると失敗が少なく済みます。
【数の子と合うワイン】
数の子と日本酒の組み合わせも抜群ですが、スパークリングインとの相性もいいんです。
魚卵とワインとは合わないと一般的に言われますが、スパークリングワインなら程よい炭酸が口の中でケンカすることなく調和します。
魚介に合うスパークリングと言えば、
北海道ワイン おたる ナイヤガラ・スパークリング
数の子といえば、鰊、鰊と言えば北海道ですよね。北海道のワイナリーで醸造したスパークリングワインです。マスカットの香りがする少し甘口のワインです。数の子の塩味をこのさわやかな甘口が合います。
おわりに
日本料理と合うワイン5選を紹介しました。
サミットの食事会でも、日本のワインが使われるようになるまで、味も質も向上してきました。日本の食材に合うように、ワイナリーで丁寧に醸造されている、日本のワインを普段の食事から、気軽にあじわいたいですね。
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